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第8章 粘 度

輸送物性および界面物性編

8.粘度

粘度は,これまで述ぺた物性とは基本的に異なる.粘度は動的で,非平衡的な物性である.しかし,粘度は他の物性と同様に,温度,圧力および容積の関数である。粘度は流体に力をかけたときに,流体の示す抵抗と考えられるが,次のように定義される。気体や液体に力をかけた場合,力をかけた方向に対し接線方向に,速度勾配がみられるが,気体や液体を運動させるのに必要な力はこの速度勾配に比例する。この比例係数を粘度という(図8.1参照)。

8.1 理論

気体と液体とでは粘度は温度に対して逆の変化を示す。蒸気の粘度は温度の上昇によって増加するが,液体の粘度は逆lこ滅少する(図8.Z参照)。図8.2からわかるように,液体としての水の粘度は温度の上昇に対して急激に滅少する。これに対して,気体状態としての低圧水蒸気の粘度は温度の上昇lこ対してゆるやかに増加する。気体の粘度は気体分子運動論により説明できる。理想気体の粘度は,図8.1において,矢印を1分子のもつ速度と考えると,自由に飛来している分子も存在し,その分子が矢印...

8.3.1.2 高圧における純粋気体の粘度

気体粘度は圧力の増加により大きな値を示す。気体粘度を常圧で計算した場合は補正を必要とする。いかなる圧カをもって高圧とするかは一義的に決定できないが,対臨界温度および対臨界圧力により「高圧」を決定できる.温度が高く圧力が低い状態の気体を「低密度気体」と呼び,温度が低く圧力が高い状態の気体を「高密度気体」と呼んでいるが,高圧としての補正の必要なのは「高密度気体」である。低密度およぴ高密度気体の区分は,対臨界温度および対臨界圧力により図8.9のようになる.低密度気体に区分される状態の気体に対しては,前節の推算法を適用できるが,高密度気体に区分される状態の気体に対しては,本節て述ぺる圧力の補正が必要である.気体粘度の圧力補正法 高圧におげる気体粘度をηとし...

推算例

【8.1】プロパンの400Kにおける低圧気体の粘度を気体分子運動理論により求めよ.

【8.2】プロパンの400Kにおける低圧気体の粘度を対応状態原理により求めよ.

◎本章のポイント◎

粘度を気体分子運動論・対応状態原理・化学構造式などから求めます.

計算例10題を掲載

気体・液体の粘度データを掲載

  • 気体12種の-50〜200℃における粘度
  • 有機化合物液体10種の20〜100℃における粘度


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